ガス暖房と灯油暖房、大家にやさしいのはどっち?

冬の寒さが厳しい北海道では、エアコンより冬の暖房機の方が重要です。不動産情報を見ているとマンションの暖房機のほとんどが「灯油暖房機」か「ガス暖房機」のどちらかです。ここではそれぞれのメリットや、大家にとってどちらがよいのか考えてみます。

灯油暖房機について

【灯油暖房機の誤解と注意点】

まず灯油暖房機について、北海道外の方が誤解していることがあります。給油の仕方です。

北海道外の方からは、かなりの頻度で「灯油暖房って面倒なんでしょ?」という質問をされます。「ポリタンクで灯油を買ってきて、それを部屋で入れる」というイメージがあるようで、確かにそれなら避けたくもなりますね。

しかし実際は、ほとんどのマンションは建物に大きなタンクがあって、そこから各部屋に供給し、メーターで検診して後日請求する形になっています。

ただ稀に、室内にホームタンク(45~90ℓ程度)のタンクがあって、自分で給油するタイプもあるので注意が必要です。

【灯油暖房機のメリット】

・本体が安い。
・ランニングコストが他の燃料より安い

【灯油暖房機のデメリット】

・点火と消火時に匂いがする。
・結露になりやすい。
・原油価格に左右される。
・油づまりや煤づまりを起こしやすく、定期的なメンテナンスが必要で本体の寿命が短い。

ガス暖房機について

【ガス暖房機の注意点】

まずガス暖房で気を付けるのは「LPガス」か「都市ガス」かということです。
LPガスの料金がが高いのはどこでも同じだと思いますが、暖房機がある北海道の場合は、その使用量が都市ガスの倍くらいになることもあります。

区分マンションの場合は都市ガスであることが多いですが、たまにLPガスの物件もあるので、購入する時は注意が必要です。

【ガス暖房のメリット】

・空気がクリーンで嫌な匂いがしない。
・油づまりがなく、煤もあまり出ないので本体の寿命が長い。
・価格の変動が無い。

【ガス暖房のデメリット】

・灯油に比べて料金が高い。
・ガス漏れや一酸化炭素中毒等の、ガスの悪いイメージがある。(実際には安全なのですが)
・本体価格と工事費が若干高い。

大家にとってはガス暖房と灯油暖房がどちらがよいか

「大家とってよい」のはガス暖房機(都市ガスに限る)です。

数多くの灯油とガス暖房機を見てきましたが、ガス暖房の方が寿命が長く(平均して倍くらい違うと思います)、それ程メンテナンスも必要あいので、トータルのコストが違います。

確かに灯油の方が安いんですが、原油価格によって変動しますし、ガス料金も値下げをしてきているので、その差は以前より少なくなってきています。
また灯油暖房機の場合でも、給湯器はガスであることがほとんどです。夏は同じですし、冬の間の暖房だけの差なので大したことはありません。

とはいえ、物件購入の条件としてはそれ程重要ではありませんので、「ガスも悪くないんだ」程度に思ってください。ただしLPガスには要注意です。